​カルビーポテトチップス「白黒パッケージ」|ナフサ供給不安による変化の記録

時事・考察

​カルビーのポテトチップスが、2026年5月25日出荷分から「モノトーン(白黒)パッケージ」になる――。

最初にこのニュースを聞いたとき、私は「どういうことだろう?マーケティング的なもの?」と軽く考えていました。

​しかし、その背景にある真実を知ったとき、衝撃が走ったのです。

​・ 白黒パッケージの裏にある「大企業の覚悟」

​この異例の事態は、中東情勢の緊迫化による原油供給不足が原因でした。パッケージ印刷に不可欠なインクや有機溶剤(薄め液)はナフサ由来。それが決定的に不足しているのです。

​「お菓子の見栄え(色)を捨ててでも、中身の供給を止めない」

​カルビーが打ち出した「インクを2色に減らす」という前代未聞の対策。これは、巨額のコストをかけてでもサプライチェーン(供給網)を維持する、大企業だからこそできた執念の力技です。地方の小さな会社が一部商品の一時生産停止を余儀なくされる中、トップランナーとしての責任を果たそうとするカルビーの決断に感心し、私は応援の気持ちを込めて、店頭で出始めたその白黒パッケージを手に取りました。

​・どの「変わらない」を選択するか

​白黒のポテトチップスの袋を眺めながら、私は思いました。

口に運べば、いつもと変わらないあの味。パッケージがどれほど変わっても、届けたいものは変えない――カルビーのその一点だけは、鮮明な色で伝わってきました。

私たちが「明日も変わらず当然ある」と思っているお馴染みの風景は、実はとても脆いバランスの上で成り立っている。当たり前に続くは極めて稀ということ。

・​余力があるうちに、次の一手を

​カルビーは、中東情勢の不安が長期化すると見越して、早い段階でこの「白黒」の英断を下しました。

状況に合わせて柔軟に対応するなら、完全に追い詰められてからではなく、まだ自分に「余力がある段階」で行うのがベストです。余力がないと冷静な判断ができにくいからです。

記事を書き終え、公開しようとしたときにまた少し情勢に変化が起こりました。下に追記として載せます。

【追記】カルビー社はカラーパッケージについて、‌商品⁠に関する必要な情報を適切に伝える上で「重要な役割を担う」と説明。今後も地政学リスクを含む事業環境の変​化に機動​的かつ柔⁠軟に対応していくとした。

2026年7月27日の週から通常サイズのポテトチップスのパッケージの表面はカラーに戻ることとなった。

通常サイズに限って完全白黒パッケージは5月25日週〜7月27日週(順次切替開始)なので、約2ヶ月間限定というレアなパッケージとなる。

​カルビーの変化を恐れない姿勢には感心させられました。私は今転職に向け陰で努力しています。夏真っ盛り、だれてきて丸まりがちな背中をしゃんと立て直す思いでいます。

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